方針修正と弁明

 この古民家に越してきて早や四十日ほど、前回の投稿からは十日あまり経った。

 最近は特に記すべき事柄もなかったので投稿しなかった。というより、ここでは日々いろいろな事はあるのだが、ひとつひとつがこまごまとしているうえに、どれも個人的すぎて、ブログの投稿という形式にまで至らなかった。ここ最近の出来事は、写真で切り取るには流動的すぎたり、世間一般的には大しておもしろくもないことであったりする。

 さらに、最近の私はあまりにもあっさりと生きているので、たとえ興味深いことであったとしても、我知らず遣り過ごしてしまい、記録する意欲がないこともその一因である。

 より正直にいうならば、このブログは、やや大衆向けに、わるくいえば迎合的に、軽くいえばポップに書いていこうと思い、これまで数回それっぽく投稿してきたのだが(ですます調もその一環であった)、どうにも性に合わないのである。

 結論としては、当ブログの運営方針を修正する。

 

 元来私は、いわゆる情熱らしき情熱を持たない人間で、感動の振れ幅も大きくないし、一般に陽性とされる感情や物事に対する感度を著しく欠いてもいる。そのため大衆受けしにくい性質を持っているし、私のほうも不特定多数からの認知や承認を求めていない。

 ただ、この現し身の世というのは厄介なもので、生きるうえではそうとばかりも言ってられない局面が度々ある。私が当ブログを開設したのも、近く始める或る企画のためであった。身のまわりの受けのよさそうな主題を選び、私なりにおもしろおかしく脚色して書いてゆき、今後のために間口を拡げておこうと思っていたのだが、面倒なのでもうやめる。おそらく以後は、無愛想な内容になるかと思う。

 

 ところで、上記の「或る企画」だが、円滑に話が進めば、六月から開始する予定である。参加型の長期企画なのだが、その主題も当初より若干取っつきにくく改変した。読者諸氏におかれては以上のような事情を考慮のうえ、関心に沿えば参加してもらいたい。